新しい市場の開拓
市場環境的にみて日本の自動車産業は、世界で最も後発でありながら、むしろ後発なるがゆえに極めて好運に恵まれてきました。
そして1981年の対米自動車輸出自主規制以降3~5%程度の減産が実施されているのに・・・
為替レートの対ドル円安のために、輸出台数の減少が収益面でカバーされたという好運までも重なったのです。
しかし、この対米自主規制に象徴される自動車をめぐる貿易摩擦の顕在化は、総生産台数の50%以上を占める海外市場の今後の見通しを暗くしています。
欧州諸国との摩擦は為替レートの関係もあって日本車のシェアが低下したためにいちおうおさまってはいますが・・・
これとていつ再燃するか分らないのです。
対米自主規制以降、日本の各自動車メーカーは、中古車の情報も増えてきている中近東、アフリカ、東南アジア、ラテン・アメリカなどでこれまで以上の新市場開拓に努めてきています。
しかし、石油需給の安定による産油国の支払能力低下、各種のカントリー・リスク・・・
そして、国産化計画に伴う輸出上の制約といった多くの難問にはばまれて実績ははかばかしくないのです。