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2011年12月 アーカイブ

日本の比較優位を脅かす要因


日本自動車産業が部品工業と一体となって築きあげた生産工程におけるマネジメントの成功による比較優位は、現在の生産規模が維持されていく限りは、少々のことでは失われそうにありません。


・・・しかし、この比較優位も絶対的なものとはかならずしも断定できないのです。


つまり日本の自動車産業は、ミクロのレベルではいままさに圧倒的な優位を誇ってはいますが・・・


マツダ 中古車などの中古車市場も含め、すべての市場環境というマクロ・レベルの将来展望における不透明という制約要因に直面しているのです。


今日までの日本の自動車産業の成長は市場環境的にみれば極めて恵まれた環境によって達成されたとみることができます。


1973年の第一次石油危機までは国内市場のモータリゼーションの急伸に支えられた拡大によって年産700万台水準を達成し、石油危機の直後2年間の減産を体験したとはいえ・・・


それ以降は国内市場が成熟化したにもかかわらずとくにアメリカ市場の小型車志向の強まりに影響された海外市場の好調によって、世界一の生産台数200万台を達成しました。

新しい市場の開拓


市場環境的にみて日本の自動車産業は、世界で最も後発でありながら、むしろ後発なるがゆえに極めて好運に恵まれてきました。


そして1981年の対米自動車輸出自主規制以降3~5%程度の減産が実施されているのに・・・


為替レートの対ドル円安のために、輸出台数の減少が収益面でカバーされたという好運までも重なったのです。


しかし、この対米自主規制に象徴される自動車をめぐる貿易摩擦の顕在化は、総生産台数の50%以上を占める海外市場の今後の見通しを暗くしています。


欧州諸国との摩擦は為替レートの関係もあって日本車のシェアが低下したためにいちおうおさまってはいますが・・・


これとていつ再燃するか分らないのです。


対米自主規制以降、日本の各自動車メーカーは、中古車の情報も増えてきている中近東、アフリカ、東南アジア、ラテン・アメリカなどでこれまで以上の新市場開拓に努めてきています。


しかし、石油需給の安定による産油国の支払能力低下、各種のカントリー・リスク・・・


そして、国産化計画に伴う輸出上の制約といった多くの難問にはばまれて実績ははかばかしくないのです。

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